ダイヤモンドカラット

非常に大切なことでありますが、一番重要なことではありません

人々がダイヤモンドや婚約指輪について語ったり比較するとき、たとえ持っているダイヤモンドカットのレベル、カラーまたはクラリティ(透明度)の特性が極めてハイレベルであっても、会話の話題にはなりません。その代わり、尋ねられたり比較される一つの特色があります – それは、ダイヤモンドカラット重量。

優れているのはより大きいサイズ?出来る限り大きくした方がいい?いいえ、必ずしもそうではありません。どうぞ詳しくは、こちらをご覧ください。

カラットとは?

カラットとは、サイズの単位よりむしろ、ダイヤモンドの重さの測定のことです。きっと奇妙な判別方法と思われるかもしれませんが、左記の写真の様に、同じカラットの重量を持つダイヤモンドであってもカットやデザインによって物理的見た目サイズが異なってきます。

weight size

これら2つの石を指輪にセッティングした場合、見た目サイズは大きく異なります – 右側の指輪はより幅があることで見た目もはるかに大きく見えます。しかし一番重要なことは、2つの石が多様な角度からの光を反射し、さまざまな量の輝きを発することです。

重量の測り方として、なぜ単純にグラムやピンインを使用し測らないのかときっと不思議にお思いになるかもしれません。

簡単な語源の豆知識として、カラットという単語は実は地中海と中東の周辺にある木の名前Carob(イナゴ豆)から来ています。ずっと古く昔は、イナゴの木からの種子を用いてダイヤモンドを計量していました – 1種子は1ダイヤモンドカラットに相当するものでした。

carob seeds

しかしイナゴ豆は自然産物であることから、サイズや重さが均一でないので1907年に「1カラット」の重量が標準化されました。1カラット=200mgまたは1/5gと定義され、現在でも使用されてます。

注意すべき点として、宝石の「カラット」と金の「カラット」とは同じ名前であっても完全に無関係ということです。

カラットとは重量の尺度の事であり、物理的なダイヤモンドのサイズではないため、実際のダイヤモンドの大きさとの関係は複雑であります。もしキラキラ輝いていないのであれば、物理的に大きなダイヤモンドであっても必ずしも優れていると意味するわけではありません。

diamond Diameter

表(数値)はカラットサイズの範囲でラウンドブリリアントストーンの直径を示しています。

直径は「エクセレント」カットを施された石を前提としており、それらのプロポーションは可能な限り最高な輝きに最適化しています。

下にあるテーブル表をご覧ください、たとえダイヤモンドのカラット重量を2倍しても婚約指輪のセッティングで最も目立つダイヤモンドの見た目直径サイズが比例して2倍になるわけでないことが分かります。

カラット重量を0.5カラットから1カラットに倍増させると、わずか1.5mmサイズ増加します– 25%

そして2カラットへ倍増すると(次のセクションでご説明しますが、価格が大幅に上昇します)さらに1.5mmのサイズが増加します。今回の増加パーセンテージは25%弱。

これらの両方の増加を一緒に見て、カラット重量を0.5カラットから2カラットに4倍にすると、直径が5.0mmから8.0mmへと増加します。

従って、カラット重量を400%増加したにも関わらず、次のセクションでご説明しますが価格ははるかに高額となり、直径(ダイヤモンドが指輪に取り付けられた時に人々が見るサイズ)は60%のみ増加します。

米国宝石学会(GIA)からの下にある相互作用ツールは、さまざまなサイズを比較するのに役立ちます。

カラットの重量が増す時表示サイズに小さな違いがあるのは何故ですか?

上記のスライダーを動かしてみて0.9カラットから1カラットへの変更で実際石のサイズに大差ないことにお気づきになると思います。これは実際石のサイズが重量の増加に比例するからなのです。しかし、測定値の表は「表向き」の直径のみ示しています。これは物理的なサイズを最も目に見える測定値でありますが、ダイヤモンドは3Dであるのでカラット重量の増加は、ダイヤモンド全体積に広がります。

側の上の画像は0.5カラット(黒色)と1カラットダイヤモンド(緑色)の原寸に比例して表示しています。そして重量が増えるにつれて、ダイヤモンドの深さや体積も増えることが見て分かります。ダイヤモンドの下半分に多くの重量の増加分が隠され、一度リングセッティングにて設定すると、それは不可視になります。

きれいに光輝きくすみがなく活気があるダイヤモンドを確実にするため、ワイドで見た目直径がより大きく深さがあまりないようなダイヤモンドにカットする代わりに、この比率でカットすることが重要となります

half and 1 carat
0.5カラットと1カラットのサイズ比較

2番目の画像は、0.8カラットのダイヤモンドと1カラット石の違いを示しています。両者の幅の差はほとんどなく指輪に一度取り付ければ非常に類似した見た目となります

point 8 and half
0.8カラットと1カラットのサイズ比較

ダイヤモンドカラット重量と価格

ダイヤモンドのカラット重量はどれくらいダイヤモンドお金をかけるかによって影響を与える最大の要因の一つであります。それは人々が理解するのに最も簡単な要素であり、人々が他のダイヤモンドと比較するのに一番簡単な方法であります。

大きなダイヤモンドは希少価値が高いです。鉱山で大きなダイヤモンドの原石を探し出すことは一般的でなく、それが高品質な原石となるとはるかに稀なのです。すべてのものと同様、より希少なものとは、より高値がつきます。なので石のサイズを大きくすることで、コストの増加のみならず各カラットあたりのコストも同様に増加します。

よって、1カラットダイヤモンドの品質の1カラットあたり¥ 45,000であれば、従って1カラット石は¥ 45,000となります。しかし同品質の2カラットダイヤモンドは遥かに一般的でないため、1カラットあたりの価格が1カラット石よりもより高値になります – 1カラットあたり約¥ 70,000。

サイズが価格へどのような影響があるのかを示すため、私は推奨小売業者の1つを使い実験を行いました。私は他の全てのCと同一のスペックを持つ石を見て、カラットの重量だけを変更しました。ラウンドブリリアントストーンを以下のものと見ました

  • クラリティ: VS2
  • カラー  : G
  • カット  : エクセレント

表を見るといくつかの項目に非常に大きな違いがあることが分かります。サイズを0.8カラットから1カラットに大きくすると、直径が6.0mmから6.5mm(17%差)増加します、しかし価格は67%も増加します。

石を大きくするにつれ、希少価値の高い石となり、より高価になり、そしてその差はさらに大きく開きます。1カラットから1.5カラットまでサイズを増やすと、見た目直径1mm(15%)増加し、88%にも価格が増加します- それはほぼ2倍。

マジックウェイト

もし宝石商人が原石を理想的な比率の 0.98カラットの石へ切削する、もしくは完璧に近い比率の1カラット指輪を作る選択肢があった場合、目に見える大きさの違いを区別するのはほぼ不可能であるにも関わらず(直径が0.01mm未満)彼らは頻繁に石をマジック1カラットマークへヒットするよう確実に切削します。

しかし誰もあなたのダイヤモンドサイズが0.95もしくは1.02カラットかの違いを見分けることはできません。現実世界ではその相違点は理論的であります。しかしあなたの石が理想的な比率よりも小さくカットされ、石に輝きがなく活気がないのなら人々はすぐに気づくはずです。

ダイヤモンドを探す時、見た目サイズに目立った減少がなく、大幅に節約をもたらすため、常に丸数字がついた「マジックウェイト」の真下の石を見る価値があります。

カラット重量のためのダイヤモンドカット

宝石商人はほとんどの人がダイヤモンドを比較する際まずサイズを確認することを知っているので、実際に指輪の印象へもっと貢献できる他の属性を犠牲にしてまでも、原石から得られるダイヤモンドサイズを最大限にしようとしています。

例えば、下の絵にある原石は3カラットの重さとフェア(やや劣る)カットグレードを持つ2つのダイヤモンドへと提供するためにカットすることが可能であり、合計で約¥ 110,000で販売できます。もしくは2.2カラットの重さでエクセレントカットグレード、¥ 90,000相当のラウンドブリリアントカットダイヤモンドに2つともプロデュースしカットすることもできます。

浪費を最小限におさえた、3カラットプアカットダイヤモンド:

Poorly cut round brilliant 250x250 1

より多くの浪費がある、2.2カラットアイデアルダイヤモンド:

Ideal cut round brilliant 250x250 1

人々は大きなダイヤモンドに魅力を感じ、利益の最大化のためカットがダイヤモンドの美しさを決定する上で最も重要な要素であることに無関心という事を宝石商は知っています。しかしあなたが持つダイヤモンドが大きくなく、くすみがあることを確認したい場合は、あなたが出来る限り可能な最高カットグレードをお選びください。

カラット総重量

もし特定のカラット重量に到達したいがご予算が1.5カラットの中石にも及ばない場合、確実にリングのダイヤモンドの重量が特定のマジックマークにヒットするために出来る事があります。

総カラット重量とは、指輪の全ての石のカラットを合計して求められます。

もしシンプルなソリテールセッティングにする場合、中石のみが強く印象を残します。

石にサイドストーンを加えるまたはハローセッティングにすることで大幅なコスト増加がなく同量の中石を増やすことができ、カラット総重量に大きな影響を与えることができます。

これらはセッティングをより高価としますが、印象を失うことなく小さな中石を得ることができますので、価格への影響が低下するはずです。

ご注意ください : カラット 総重量

指輪を見ている時に誰かがあなたをカラット総重量へと引用したら注意をする必要があります(もしくはカラット総重量を書き留めているところを見た場合)

例えばパヴェセッティングなど小さい石がバンドに敷き詰められたダイヤモンドを眺めているときなどに問題になる可能性があります。

中石カラット重量が妥当な価格であり別々に見積もられていることをご確認ください。もしあなたが店舗販売を探している場合、適正価格であることを確認するため私がお勧めする小売業者の1つを使用して中石と同等の石の価格を比較してみてください。

ご注意ください 2:「光」カラット重量

一部の宝石商が石について話すとき、最も近い数字に石を丸めることがあります。0.46カラットの石のことを、「約半カラット石」として話すかもしれません。これは、あなたがお金を使う前に、または預金を引き出す前に石の正確なカラット重量を記載した証明書を見なければならないことを意味しています。もしその宝石商が喜んであなたに示さないのならが、隠している何かがあるのかもしれません。

カラット重量を増やす簡単な方法

もしあなたにとってカラット重さが大切なことならば、石のカラー、クラリティ(透明度)、石のカット面を犠牲にすることない上にかなりの節約をし、確実にマジックウェイトをヒットするもう1つの素晴らしい方法があります。

それは、ラウンドブリリアントダイヤモンド以外の石のシェイプを選ぶことです。ラウンドブリリアントが最も一般的ですが、適正かつ最も高価な石のシェイプでもあります。別のシェイプを選択することで印象はより低下しますが、はるかに安価な指輪を得ることができます。

どのようなカラット量を買うべきなのか?

願わくばサイズが全てでない事をあなたはここで学び、やみくもにあなたが買う事に余裕がある最大サイズの石またはあなたが行くべきでないと考えている1カラットのような「マジックウェイト」を手にすることです。カラット重量は任意であり、素敵なラウンド「マジック」ウェイトをヒットすることは良いことでありますが、石がどのくらい大きく見えるか、それがどれほど印象的になるかには何の影響も与えません。

誰もあなたの石サイズが0.95もしくは1.02カラットかの違いを見分けることはできません。現実世界ではその相違点は理論的であります。しかしあなたの石が理想的な比率よりも小さくカットされ、石に輝きがなく活気がないのなら人々はすぐに気づくはずです。

私が常に推奨しているのはカラット重量よりもダイヤモンドカットの優先順位付けです、それはダイヤモンドがあなたの目へどれくらい光を反射するのか、どのくらい光輝いているのか、どれほど印象的な指輪なのかという点においてです。

しかし、もしご予算内でサイズの最大化をご希望であれば、ここはひとつ賢明になりマジックウェイトは避け、ラウンドブリリアントシェイプ以外のシェイプを選び、セッティングを慎重に設定することで損をした気分を味わうことなく素晴らしい指輪を手にすることができます。